松尾設計室の指導を受けた工務店で注文住宅を建てる

注文住宅で悔いを残さないための住宅建築勉強ブログ

高湿度な地域で床断熱の基礎空間は常に結露しているようだ(夏のみ)

我が家はどうも湿度が高い地域のようです

海が近く、谷が多いので湿気が逃げていかないのかもしれない。

2023年7月25日から6日分の床下の温度、露点温度、相対湿度のデータ

我が家の多湿な床下空間の環境は、温度と露点温度のグラフをみると、常に露点温度まで1度程度しか余裕がない。。

床下空間の一週間平均の相対湿度はなんと96.5%です!

湿度が高すぎて常に結露リスクのある状態、というか一部は常に結露しているのではないか?

過去一週間の床下の相対湿度の平均は96.5%となった。
明らかに湿度高すぎだ。

温湿度計の位置
基礎コンクリートの中央に温湿度計を設置、設置高さはスラブ面より30cm上。
網掛け部は基礎断熱となっている。

SwitchBot温湿度計の位置。
土台に近いところの温湿度を計った方が意味があるので床上に近い高さに設置している。



 

床下に潜ると、すでに結露が常態化していて、鋼束が錆び、土台にカビが生えていた。

床下にもぐると、7月下旬現在、引き渡しから一カ月未満ですが一部の鋼束がすでに錆びています。。4月に床下へ潜った時は錆びてなかった。

 

ウォークインクローゼットの床下の鋼束がさびている。。

新築の引き渡しからわずか一カ月未満で鉄の束がさびてしまいました。明らかに問題あり。床下より低い絶対湿度の空気を送り込む必要がありそうです。

 

つづいて、床下を目視で点検すると結露してる箇所がありました。

鋼束の足元がいつ床下へ潜っても結露している。これもウォークインクローゼットの床下。

基礎断熱側の基礎気密パッキンが結露している。

ウォークインクローゼットの基礎パッキンも結露している。

ウォークインクローゼットの床下が結露して水たまりとなっている。

ウォークインクローゼットの床下が結露して水たまりとなっている。

 

結露が見られた箇所は、

  1. 基礎と土台の間に設置された基礎パッキン(基礎断熱のところ)。
  2. 鋼束の基礎コンクリートと接してる箇所の束の部分。
  3. ウォークインクローゼットの基礎断熱側のスラブ面と立上り30cmほど。

でした。

基礎断熱の範囲に接した隣家のある方角で、風通りの悪い区画が結露しています。これは早急に対策が必要です。

 

引き渡し一カ月で土台にカビが発生している

引き渡し一カ月で土台にカビが生えている。。

 

これは、、まずいですね。耐震等級3を保てません汗。引き渡し後一カ月ですから、今後カビだらけになることは確実でしょう。

 

床断熱と基礎空間の結露に関する論文を読みました

論文の内容は、床断熱工法の住宅で、7月、8月は基礎空間の中央が湿度90%超える日が何日もあり、実験に参加した7棟すべての住宅で結露がおこる環境となっていた。またそれを解決するために空調された空気を床下に送り込むことで湿度の低下を確認した。という内容です。

 

考えられる解決法は2点

  1. 上記の論文にならい空調した空気を床下へ送り込む。
    一階の排気を3室ダクト排気に変更し、ウォークインクローゼットにスパイラル管を縦に通して、床下へ一階居室の排気を送り込む。
  2. 床下の空気を攪拌する。
    床下にカウンターアローファンを設置しタイマー換気
    する。これは床下の空気を攪拌(かくはん)するのみ。

懸念点は、

  1. の排気を床下へ送風のケースは、冬は暖かい空気を床下に送り込むので、夏は良くても、冬は床下が結露してしまうのではないか?
    冬の床下の気温、湿度のデータがないと判断できないが、冬の床下空間の一部の結露は凍害が起こる地域ではないので、問題はなさそうだが経験がないので推測となります。

    上の論文に外気と床下空間の温湿度の平均値グラフがあったので転載する。

    冬の床下空間と外気の湿度は床下の方が相対湿度は20%程低い。床下空間の方が冬は気温が高いため床下の相対湿度は低くなる。絶対湿度のグラフは荒すぎてわからない。。
  2. の床下空気攪拌のケースは、カウンターアローファンを設置し空気を攪拌しても、外気の絶対湿度が床下空間の絶対湿度よりも低くないと意味がない。これを確かめるためのデータはあるので下記で検証してみる。

床下の空気を攪拌することに意味はあるか?(外気の絶対湿度と床下空間の絶対湿度は差があるか?)

玄関の外の絶対湿度と床下空間の絶対湿度をくらべてみた。夕方から朝方まで床下空間の方が絶対湿度が高くなるようだ。

グラフをみると夕方17時くらいから朝方8時くらいまで床下空間の方が絶対湿度が高くなるが最大でも2g/m^3の差でしかない。

カウンターアローファンを夕方から朝まで運転して床下空気を攪拌(かくはん)し床下の絶対湿度をマイナス1g/m^3しても、結露は防げそうにない。

 

一階の居室の排気を床下に送り込んだ場合はどうか?

猛暑では1Fの居室と床下の絶対湿度の差は8g/㎥以上もある。



一階の3つの居室の絶対湿度の平均は14.3g/㎥で、床下空間の絶対湿度22.9g/㎥との差は8.5g/㎥もあるから、居室の排気を床下へ送り込むプランは、床下空間の結露防止にはかなりの効果が期待できるだろう。

しかし、できればスパイラル管をウォークインクロゼットに通したくない。。収納の範囲が減ってしまうので。。

 

さてどうしようか、つづく。

 

 

高気密、高断熱住宅でパイプファン換気は難しい。実体験での失敗。

我が家は有効換気量42立米のシャッター付きパイプファンを5個設置しています。数字上の換気量は210㎥(0.5回/時の必要換気量125㎥)です。

建築基準法の必要換気量より約1.7倍の十分な換気量ですが、CO2濃度の実測値を見ると、パイプファンでは机上の計算程は換気できていないのが実態です。 現実の物理世界では、

  1. 排気フードの圧損 8pa
  2. 各個室の扉の圧損 ?pa
  3. 給気レジスターの圧損 5pa
  4. 給気口の野外フードの圧損 1pa

と様々な変数を考慮する必要があり、実際のパイプファンの換気量はかなり少なくなります。 メーカー発表の圧力損失特性(PQ曲線)も外が無風の状態でのグラフですから、野外に風が吹いている世界での第3種換気パイプファンの換気量のバラつきはかなり大きいです。 下記の約一年前に書いた記事で3種換気パイプファンの心配事をかいているのですが、その心配が的中しています。。

 

 

圧力損失を考慮して実際の換気量を計算する

  1. 排気フードの圧力損失は約8paを計算に入れると、パイプファンの有効換気量は33立米まで下がります。
  2. 各個室の扉の圧力損失は計算できないので無視。ドアを閉めたときのアンダーカットの開口面積はΦ100の面積より大きいですが、CO2濃度を見る限り圧力損失はあります。
  3. 給気レジスターの圧損は換気量33㎥の時に約5paですので、パイプファンの有効換気量は26立米まで下がります。
  4. 給気口の野外フードの圧損は、風量26㎥の時約1pa。

メーカー発表のデータで見る限り、パイプファンには(野外が無風の時に)合計で14paもの圧力損失が発生していました。

これをパイプファンのPQ曲線にあててみると換気量は約25㎥となります。25㎥の換気扇が5個で、運よく建築基準法の必要換気量の125㎥と同じになりました。

しかし、この計算の値は人が同じ空間にいるときの換気にかんしては考慮されていません。住宅の気密が高いがゆえに、CO2濃度でみた場合の適切な換気設計が難しくなっているのです。

もし、次に注文住宅を考える機会があれば、流体力学のCFDシミュレーションを行い空調&換気に万全を期したいと思います。

 

シックハウス症候群の症状が私と子供に出てしまった。

我が家の第三種パイプファンの換気計画は、圧力損失を考慮してもギリギリ必要換気量量を満たしていました。

しかし、まずは私が引っ越し後にすぐに目が痒くなり、喉がすこしイガイガしました。私はシックハウス症候群の持病があります。

3歳の時にホルムアルデヒドが充満した新築住宅に引っ越してアレルギー体質となりました。40年以上たって古家となった現在でも、私が育った部屋に入るとアレルギー症状が出ます。

おそらくポリエステルの不燃絨毯に練り込まれた「何か」がアレルギー症状を発生させるようです。3年前に購入したニトリの不燃カーテンでも同じ症状がでたので「不燃のために練り込まれた何か」がアレルギー症状を発生させるようです。

残念なことに、シックハウス症状は息子にも遺伝していて、体調が悪くなると朝に目が開かないくらいの目ヤニが出ます。夜中に目や鼻がかゆいのか盛んにかいています。。もちろん私にも同じ症状がありますが、子供の方が毒に対して敏感です。。

シックハウスの症状は経験上、室内の換気量を増やせば軽くなります。

ホルムアルデヒドの計測器をもっていないので、CO2濃度計で代用しています。ホルムアルデヒド有機化化合物は高温多湿になると盛んに揮発するようです。ゆえに夏に症状がでることが多いです。

ホルムアルデヒド有機化合物は前回住んでいた築20年の戸建てからも揮発されていました。目がかゆい、鼻がムズムズするなどの症状です。

建材の人体に与える闇は本当に深ーーーいです。ちなみにRCの集合住宅に住んでいた時や、土壁の古い賃貸物件の時はシックハウス症状は出ませんでした。

 

無垢材でない限り接着剤は必ず使用されていますので、有機化合物はどこからでも襲ってくるのです。結局42立米(圧力損失を考慮すると実質23㎥)のパイプファンで6畳間に3人就寝の条件では、CO2濃度を低く保つのは無理でした。個室では一人当たり250ppm前後、CO2濃度を上昇させてしまいます。

寝室CO2濃度を約700ppmに抑えるには、先ほど計算した圧力損失を考慮するとパイプファンの数字上の必要換気量は約130㎥くらいとなります。。

圧力損失分を考慮すると、130㎥の換気量が現実に換気できる量は60㎥くらいとなる。(就寝時一人当たり20㎥と仮定)

 

寝室のCO2濃度が1000ppmを超え、子供の目ヤニ、鼻水、がすごい出る

下記CO2濃度グラフは寝室のアウトセット引き戸を閉めて3人就寝、パイプファン42㎥(実質23㎥)のみの換気です。

朝5時ごろにCO2濃度は1500ppm近くまで上昇しています。このデータは一時間の平均のようなので最大値はもっと高いはず。子供の目ヤニは朝起きたときに目が開かないくらい出ています。

寝室で3人就寝、43㎥(実質23㎥)の換気扇のみ、扉は閉めた場合のCO2濃度

 

換気扇を大きな風量のものに交換してみた

ビル管理法では一人当たり30立米の換気量の計算ですので、換気扇をより大きな風量のものに変えればよいだろうと、換気量80立米のものに変更しました。(実質の換気量は43㎥程度)しかし、アウトセット引き戸を閉めて寝ると1100ppmまで上昇します。もう一声。。

 

換気扇を43㎥→80㎥へ変更したがやはり1000ppmを超えて、子供のシックハウス症状が爆発した。

アウトセット引き戸はそもそも気密性がスカスカの扉にもかかわらずCO2濃度は無残にも1,000ppm超えです。扉を開けて寝ればすぐに600ppmまでCO2濃度は下がります。

もっとも簡単な寝室のCO2濃度を上昇させない方法は「扉を開けて寝る」です。

しかし廊下の照明がまぶしいなどの生活上の不便もあるため、できれば扉を閉めて寝たい。

 

ここでダクト3種の換気扇であれば、寝室の風量を単純に増やせばよいので簡単です。パイプファンでの換気設計では個別に判断する必要がありますので難しい。という話でした。

 

さらに北側の洗面室を空調室としているのでややこしい

1階の3部屋の個室には洗面室(空調室)から排気換気扇で各個室に冷気、暖気を分配しています。下記記事に図面があります。 上記リンク先の空調用の換気扇の位置も設計上あまりよろしくなくて、リターンからの温かい空気を空調用の換気扇が吸って寝室に再び戻るような形となっていてる。要は供給されるエアの温度に0.5度~1度のバラつきがある。

  • 主寝室への空調温度、22.0度
  • 個室1への空調温度、21.5度
  • 個室2への空調温度、21.0度

 

と多少の非効率な空調設計となっています。私も、工務店もダクト空調は初めてなので文句を言うつもりはありませんが。

 

部屋の湿度が70%超える問題は解決は出来ました。下記の記事をご覧ください。

欠陥住宅、新築トラブル、リフォームトラブルのすまいダイヤル相談件数の推移

すまいダイヤルという建築トラブル相談窓口があります

すまいダイヤルという一級建築士と無料相談できる国主導の電話窓口があります。私も工務店建築基準法違反の基礎を施主の目の前で施工しているのをみて、電話相談しました。

 

結論から言うと何の役にも立ちませんでした。

そもそも、コンクリートのかぶり厚がゼロで建築基準法違反であっても、何の罰則もないのです。ゆえに、「工務店と相談してください」との返答となるわけです。

 

新築トラブル、リフォームトラブルの相談件数はうなぎ上りです。

すまいダイヤルに寄せられる苦情の相手方は、不動産屋、建築業者(施工業者)、リフォーム業者でほとんどを占めています。

工務店が違法建築箇所について是正せず、争うならば通常訴訟(裁判)となります。違法建築裁判となりますが、この判例を正義感のある弁護士がまとめてくれています(建築裁判は勝てる確率が低いので儲からない)が、たとえ違法建築の建物であっても、施工者(工務店)側に賠償命令が必ずでるわけではないのです。多くのの建築訴訟で施主側に不利な判決がでています。

 

なぜまともな家を建てることすらかなわないのでしょうか?

それは、建築基準法に不備があり罰則規定がない、お客は二度とリピートしないので、欠陥住宅を作ることの利益が工務店側には大きいからです。

国(政府)はそれを放置しています。

国民が地震で崩れない家、結露しない家、腐らない家、これから住宅を買う側からすれば当たり前(と思える)ことでさえ、施工者側にそれを守る強制力も義務も罰則もないのです。

唯一、浸水と雨漏りだけは「たった10年間」保証されています。新築から10年間「雨だけ」しのげれば新築の住宅として十分でしょ?というのが国の決めたルールです笑。

 

国民が健康で、住宅が長い期間居住可能ならば、税収も多くなるはずなのですが、政治家の目先の利益、支援者(住宅供給者)の目先の利益など、そちらの方が消費者よりも力があるのでしょう。今日も欠陥住宅がどんどん建築されています。

 

建築裁判は調べてみると唖然とします。

住宅施工業者、建築業者、リフォーム業者が最初から手抜きして、施主の当然の請求も突っぱねるつもりならば、建築基準法など守る必要はないのです。そもそも手抜き工事をしても、違法建築でも、罰則がなーんにもありませんから。(もちろん、図面だけは完璧に合法の範囲です。)

 

建築中に外部の建築士を雇ってインスペクションを行いました。

私の契約した工務店も松尾設計室に指導を受けた工務店だからまともだろうと完全に信じていましたが、んなこたーない。

余裕で図面と違う施工、つまり手抜き施工をしてきます。施主の目の前で当たり前のように建築基準法違反の建物を建てようとしてきます。驚きました。。

問題箇所を指摘しても一度も、謝罪はありませんでした。

つまり、私が目の当たりにした手抜き工事(建築基準法違反)は日常的に行なわれていて、工務店側に罪悪感はないということです。

 

そもそも、違法建築だろうが何の罰則もないので施工業者は余裕しゃくしゃくです。

建築基準法の違反箇所や、手抜き工事はすべて、動画に収めていますので住宅の引き渡し後に公開する予定です。工務店の態度しだいですが。

納期も3ヶ月以上おくれていますので契約上、受け渡し遅延損害金が発生します。これも争う必要がある。工務店側は遅延損害金は支払わないと主張してくるでしょうから。

 

施主が黙っていても、まともな家を建てる工務店は存在するのでしょうか?

私がたまたま手抜き業者に当たってしまったとはとても思えない、手抜きは業界の構造的な問題です。

 

 

 

 

 

完成時の気密測定と生活気密を計測しました。C値平均=0.16

完成時の気密測定が行われました。(厳密にはエアコンがまだついていない)
中間気密測定の時よりも気密性が向上しました。

C値=0.16 高気密、高断熱住宅となりました。

 

中間測定よりも気密性能が向上した主な理由は、私(施主)が床下に潜り、

  • 大引きとネオマの取り合いを気密テープ処理
  • 根太受けと大引の取り合いを気密テープか発泡ウレタン処理
  • JOTOの人通口と断熱材スタイロの取り合いをコーキング処理

等々を行いました。すんごい疲れた。。

 

床下の気密テープ張り作業で疲れて心おれたので、まだ床下すべてに気密テープをはることは出来ていないです。引き渡し後に再度、床下に潜って気密テープをすべての取り合いに張っていこうと思います。

 

私は現在、漏気スカスカ住宅に住んでおります。
寒い冬に一階に冷気が入ってこようとする力は本当にすごいです。(外気と室内の温度差が大きいほど、圧力差で外気が室内に侵入してくる。これを窓全面にプチプチを張って、漏気がほぼ無いように目張りしている。)冬の冷気侵入の力は、強風くらいの圧力がありますので、漏気は少なければ少ないほど良いのです。

 

屋根と外壁の構造は、耐力面材+気密テープ、付加断熱ネオマ+気密テープとなっており、一番面積の大きい外壁は、私(施主)が細かく気密テープをチェックし、必要であれば追加で自分で気密テープを張っていますので、漏気はゼロに近いと思います。

 

当物件は床断熱ですので、床下が一番取り合い(接合部)が多く、隙間が発生しやすく漏気しやすいです。床下から気密テープを張るのが一番気密性能に効果的と思いますが、非常に手間がかかりますので、やってくれる工務店は皆無でしょう。

 

Youtubeでちゃんねるアキさんが気密性能向上サービスを提供してくれているので、気密性能の低い家はやってもらったほうが良いと思います。いずれはサービスをやめてしまうでしょうし。床下に潜っての作業はかなり大変ですから。

 

完成時の気密測定のレシート1

完成時の気密測定のレシート2

 

また、生活気密(開口部の目張りなし)も測ってもらいました。排水溝は封水していないので目張りありです。生活気密の測定がC値0.2と低いのは、おそらく3種換気の換気扇を全てシャッター付き換気扇にしているからだと思います。

一番隙間の大きな富士工業レンジフードは、電子シャッターを付けましたが、たとえ電子シャッターをつけても、5%程度の隙間があると富士工業の人が電話で言っていたので、C値0.2は成績が良すぎる。目張りを外しても、総相当隙間面積に変化がないのでレンジフードの目張りを取り忘れている?と思います。(仕事の都合で立ち合いが出来なかったので真相はわからない)。

開口部の目張りなし、排水溝は目張りあり、で生活気密の測定結果、C値0.2となりました。

 

ただ、n値(隙間特性値=隙間の大きさを測る指標)のバラつきが大きいので、住宅の気密性能が高くなるほど、野外の風速が測定値に及ぼす影響力が大きくなるようです。
気密測定屋さんの150パイの気密測定の機材ではここら辺が測定値の限界のようです。

注文住宅の請負契約なにそれ?どうやって住宅会社を選ぶか?

注文住宅の建築や大規模なリフォームの契約は、サービス提供者と消費者の知識の差がめちゃくちゃ大きいにも関わらず、請負契約というほとんどの消費者が一度も行ったことのない契約を結びます。

 

この請負契約は当然、業者側が圧倒的に有利な契約です。消費者は何を指摘すれば良いかすらわからない素人ですから。

これを情報の非対称性と呼びまして、金融業界では法整備がかなりすすんでいます。現在まともな金融機関からサギられることは皆無です。しかし、住宅業界は全く違います。施工の手抜きは業界の標準仕様です。

 

しかも、その素人消費者は2度とお客として戻って来ませんので、見えないところは丁寧な仕事をする必要もないのです。消費者は気づきもしないので。これが業界の構造です。

 

個々のサービス提供者に悪意があるわけではなく、建築業界の構造上、手抜きが発生しやすい、それをとがめる者もいない、消費者も素人なのでわからない、消費者を守る法律もない、役満なみに買う側が不利なのです。もう笑うしかねーよ。

 

高層ビル建築ならば「プロ VS プロ」となりますので、「素人 VS プロ」の住宅と違い、欠陥の発生する確率は少なくなると思います。最近、高層ビルの建て替え命令がでていましたが笑。

 

宅建築において「うまくいった」という人は「たまたま」まともな工務店や、まともな建築士に出会えただけか、内装、外装しか見ていない人、です。

 

住宅業界の人間の「まとも」と、消費者の「まとも」には、非常に大きな差があります。

 

知識や経験のない消費者がまともな商品(サービス提供者)えらぶことは住宅業界では不可能です。また、まともな建築業者ほど利幅が少なくなりますのではやく潰れます。。もう笑うしかねーよ。

 

欠陥住宅は過去のものでしょうか?
いいえ、現在進行形です。

 

私の経験上、ほぼすべての住宅に欠陥※があるといってよいと思います。それは住宅業界では、ミスを手直しすると、人件費が追加でがかかり、工期が遅れ、業者が損をします。消費者は「無知」ですから、業者はそのまま納期に間に合うように施工を続けます。そもそもミスの発生は設計に問題がある場合も多いです。

 

まともな施工を行うのは建築業者(設計監理者、施工者、現場監督、外注の職人)の良心にゆだねられているのです。

そして良心は資本主義経済では機能しません。客がリピートしない、法のガイドラインがないので自浄作用が働かないのです。

※ここでの欠陥の定義は、建築基準法違反、メーカー標準施工要領に従わない施工です。

 

ベストな方法は、設計監理と施工を分けろ

この住宅業界の構造からの不利益をかぶる可能性を排除するには、設計監理と施工をわけるのが良いです。ベストではありませんが、これしかないのです。

つまり設計事務所と設計契約を結ぶことです。施工は別資本の会社で行います。

ここでも悪い建築士は、自分の設計料金の取り分を多くするために、請負代金が高くなるように誘導する人もいますが、これは確率としては低いです。設計士は個人事務所が多く、自分の評判でメシをくっていますし、素人にも価格が増大するのは明らかですので。

工務店ハウスメーカーのような、設計、監理、施工、が同じ会社内によって行われるよりは、設計監理と施工をわけて、欠陥住宅を防ぐのが無知な消費者にできる唯一の方法です。

 

そうでない場合は、私のようにノイローゼになるくらい時間をかけて勉強して、手抜き業者と対等に渡り合える施工の知識、法律の知識を身につけてください。しかし、心身ともに非常に疲れる、時間も金もかかる、多大な時間をかけた膨大な知識を次に生かせない、との理由でお勧めしません。

 

3回くらい建てる予定の方は、自分で勉強したほうがおもしろいと思います。

 

 

 

建売の玄関は寒い、写真付き

写真のように玄関で外気によって冷やされた土間が、そのまま室内まで続いています。

つまり、この建売住宅の冬の玄関土間の表面温度は外気と同じです。冷え冷えです。

温熱を意識している工務店ならば、外の土間と室内の土間はスタイロなどのXPS断熱材によって縁が切られています。

また、室内側の玄関土間、底面、立ち上がり、全ての面に断熱材が張られていなければ、そこは外気に近い温度となります。

普通の施主がここまで気づくことは不可能だと思いますので、信頼できる設計士や工務店を一年位、時間をかけて見つけてください。

玄関の土間コンには野外の土間コンとの縁を切るために断熱材が必要です。

 

私はおそらく2,000時間くらい住宅調べに時間を使っています。ほとんどの建築士以上に断熱気密の知識がたまりました。再利用できないのでもったいないですが。。

 

住宅業界にいる建築士は、ほとんどの人が断熱、気密のことが実質わかっていないし、興味もないので。。特に暖かい6地域では「こんなもんでええやろ」という適当さが目立ちます。熱橋?なんそれ?状態です。

 

北海道や東北などでは、いい加減な設計施工だと冬に人が死んでしまいますので、まともな発信をしている業者が多いです。

 

住宅会社を選別するための十分な知識のない施主に、良い建築士、良い工務店を選ぶことができるでしょうか?それは非常に困難です。これは私の体験談です。

 

建売を買ってはいけない理由、写真付き

建築中の雨に濡れた木造ツーバイ3階建て住宅(建物に肖像権はありません)

見かけた建売物件ですが、雨が降っているので構造用面材のパーティクルボードがずぶ濡れです。

 

これは、構造計算上の耐力が全くでないということです。欠陥住宅※です。

設計や構造計算などは所詮は絵に描いた餅に過ぎません。

 

3階建ては構造計算が義務付けられているので、図面は当然クリアし、使用されている建材は構造計算を満たしているわけですが、建築中に雨が降り建材がずぶぬれになることは構造計算では想定していません。

 

パーティクルボードが濡れて弱くなることは考慮に入れられていないのです。釘も等間隔に一本も柱から外れていない前提で構造計算されています。

駐車場の脇の耐力壁は1列全て釘のうち忘れ?が有りました。これも構造計算上の耐力がありません。後で釘を打つのかもしれませんが。(追記:雨に濡れたときに乾かすため、閉じてしまうと湿気が抜けないので、一列釘を打っていなかったようです。)

 

この物件、建て方の時も雨が降ってたので一階床の構造用合板もずぶ濡れです。この物件を購入した方は、カビの胞子に永遠に悩まされる確率が高い。喘息の症状のある方などは絶対に買ってはいけません。命に関わります。これが欠陥住宅※ですが、なんと合法です。

 

設計は絵に描いた餅です。

まともに施工させる事(監理)が最も大切です。

こんな「構造計算上の耐力を保つ建築物」という当たり前のことですら守る必要のない建築業界です。法律が腐っています。

 

そもそも、まともな住宅を建てるための基準(罰則のある法※)がないので、事業者は商売ですから当然、安く建てられる方法を選択します。

 

建築基準法がありますが、守らなくても何も罰則がありません、ざる法です。建築裁判をしても勝てる確率は低いです。裁判官が住宅に詳しくない限り建築業者が勝ちます。ごくまれに、建築基準法違反であれば、施主側が勝訴し、建て替え命令が出ています。それを武器に交渉するのが良いでしょう。建築業者が負ける確率もゼロではありませんので。

 

業者は客のニーズ(見た目)をくみ取って、安く建てているだけです。


業者が悪い、というより、第二次世界大戦後の「とにかくたくさん建てる必要のあった時代の法律がそのまま」なのが問題なのです。

 

大工も賃金安く、納期はパツパツ、釘代は自腹、ならばミスに気付いても後戻りできません、ミスとわかっていても仕事が進めば永遠に隠れてしまいますし、そもそも誰も気に留めていません。現場監督も無視します。やり直すと工期が遅れますので笑。

 

消費者は見た目ばかりに気を取られとていますので、構造など知りません。。

 

まともな施工を行うのは施工者の良心でしかないのです。

 

ここでの欠陥住宅の定義は、建築基準法違反、メーカー標準施工要領に従わない施工です。上の写真の住宅はもちろん欠陥住宅です。構造用面材は濡らしてはならない、メーカー施工要領に従わない施工です。構造計算上の耐力もありません。しかし、これを罰する法律がないのでしかたありません。