松尾設計室の指導を受けた工務店で注文住宅を建てる

注文住宅で悔いを残さないための住宅建築勉強ブログ

建売を買ってはいけない理由、写真付き

建築中の雨に濡れた木造ツーバイ3階建て住宅(建物に肖像権はありません)

見かけた建売物件ですが、雨が降っているので構造用面材のパーティクルボードがずぶ濡れです。

 

これは、構造計算上の耐力が全くでないということです。欠陥住宅※です。

設計や構造計算などは所詮は絵に描いた餅に過ぎません。

 

3階建ては構造計算が義務付けられているので、図面は当然クリアし、使用されている建材は構造計算を満たしているわけですが、建築中に雨が降り建材がずぶぬれになることは構造計算では想定していません。

 

パーティクルボードが濡れて弱くなることは考慮に入れられていないのです。釘も等間隔に一本も柱から外れていない前提で構造計算されています。

駐車場の脇の耐力壁は1列全て釘のうち忘れ?が有りました。これも構造計算上の耐力がありません。後で釘を打つのかもしれませんが。(追記:雨に濡れたときに乾かすため、閉じてしまうと湿気が抜けないので、一列釘を打っていなかったようです。)

 

この物件、建て方の時も雨が降ってたので一階床の構造用合板もずぶ濡れです。この物件を購入した方は、カビの胞子に永遠に悩まされる確率が高い。喘息の症状のある方などは絶対に買ってはいけません。命に関わります。これが欠陥住宅※ですが、なんと合法です。

 

設計は絵に描いた餅です。

まともに施工させる事(監理)が最も大切です。

こんな「構造計算上の耐力を保つ建築物」という当たり前のことですら守る必要のない建築業界です。法律が腐っています。

 

そもそも、まともな住宅を建てるための基準(罰則のある法※)がないので、事業者は商売ですから当然、安く建てられる方法を選択します。

 

建築基準法がありますが、守らなくても何も罰則がありません、ざる法です。建築裁判をしても勝てる確率は低いです。裁判官が住宅に詳しくない限り建築業者が勝ちます。ごくまれに、建築基準法違反であれば、施主側が勝訴し、建て替え命令が出ています。それを武器に交渉するのが良いでしょう。建築業者が負ける確率もゼロではありませんので。

 

業者は客のニーズ(見た目)をくみ取って、安く建てているだけです。


業者が悪い、というより、第二次世界大戦後の「とにかくたくさん建てる必要のあった時代の法律がそのまま」なのが問題なのです。

 

大工も賃金安く、納期はパツパツ、釘代は自腹、ならばミスに気付いても後戻りできません、ミスとわかっていても仕事が進めば永遠に隠れてしまいますし、そもそも誰も気に留めていません。現場監督も無視します。やり直すと工期が遅れますので笑。

 

消費者は見た目ばかりに気を取られとていますので、構造など知りません。。

 

まともな施工を行うのは施工者の良心でしかないのです。

 

ここでの欠陥住宅の定義は、建築基準法違反、メーカー標準施工要領に従わない施工です。上の写真の住宅はもちろん欠陥住宅です。構造用面材は濡らしてはならない、メーカー施工要領に従わない施工です。構造計算上の耐力もありません。しかし、これを罰する法律がないのでしかたありません。