松尾設計室の指導を受けた工務店で注文住宅を建てる

注文住宅で悔いを残さないための住宅建築勉強ブログ

高湿度な地域で床断熱の基礎空間は常に結露しているようだ(夏のみ)

我が家はどうも湿度が高い地域のようです

海が近く、谷が多いので湿気が逃げていかないのかもしれない。

2023年7月25日から6日分の床下の温度、露点温度、相対湿度のデータ

我が家の多湿な床下空間の環境は、温度と露点温度のグラフをみると、常に露点温度まで1度程度しか余裕がない。。

床下空間の一週間平均の相対湿度はなんと96.5%です!

湿度が高すぎて常に結露リスクのある状態、というか一部は常に結露しているのではないか?

過去一週間の床下の相対湿度の平均は96.5%となった。
明らかに湿度高すぎだ。

温湿度計の位置
基礎コンクリートの中央に温湿度計を設置、設置高さはスラブ面より30cm上。
網掛け部は基礎断熱となっている。

SwitchBot温湿度計の位置。
土台に近いところの温湿度を計った方が意味があるので床上に近い高さに設置している。



 

床下に潜ると、すでに結露が常態化していて、鋼束が錆び、土台にカビが生えていた。

床下にもぐると、7月下旬現在、引き渡しから一カ月未満ですが一部の鋼束がすでに錆びています。。4月に床下へ潜った時は錆びてなかった。

 

ウォークインクローゼットの床下の鋼束がさびている。。

新築の引き渡しからわずか一カ月未満で鉄の束がさびてしまいました。明らかに問題あり。床下より低い絶対湿度の空気を送り込む必要がありそうです。

 

つづいて、床下を目視で点検すると結露してる箇所がありました。

鋼束の足元がいつ床下へ潜っても結露している。これもウォークインクローゼットの床下。

基礎断熱側の基礎気密パッキンが結露している。

ウォークインクローゼットの基礎パッキンも結露している。

ウォークインクローゼットの床下が結露して水たまりとなっている。

ウォークインクローゼットの床下が結露して水たまりとなっている。

 

結露が見られた箇所は、

  1. 基礎と土台の間に設置された基礎パッキン(基礎断熱のところ)。
  2. 鋼束の基礎コンクリートと接してる箇所の束の部分。
  3. ウォークインクローゼットの基礎断熱側のスラブ面と立上り30cmほど。

でした。

基礎断熱の範囲に接した隣家のある方角で、風通りの悪い区画が結露しています。これは早急に対策が必要です。

 

引き渡し一カ月で土台にカビが発生している

引き渡し一カ月で土台にカビが生えている。。

 

これは、、まずいですね。耐震等級3を保てません汗。引き渡し後一カ月ですから、今後カビだらけになることは確実でしょう。

 

床断熱と基礎空間の結露に関する論文を読みました

論文の内容は、床断熱工法の住宅で、7月、8月は基礎空間の中央が湿度90%超える日が何日もあり、実験に参加した7棟すべての住宅で結露がおこる環境となっていた。またそれを解決するために空調された空気を床下に送り込むことで湿度の低下を確認した。という内容です。

 

考えられる解決法は2点

  1. 上記の論文にならい空調した空気を床下へ送り込む。
    一階の排気を3室ダクト排気に変更し、ウォークインクローゼットにスパイラル管を縦に通して、床下へ一階居室の排気を送り込む。
  2. 床下の空気を攪拌する。
    床下にカウンターアローファンを設置しタイマー換気
    する。これは床下の空気を攪拌(かくはん)するのみ。

懸念点は、

  1. の排気を床下へ送風のケースは、冬は暖かい空気を床下に送り込むので、夏は良くても、冬は床下が結露してしまうのではないか?
    冬の床下の気温、湿度のデータがないと判断できないが、冬の床下空間の一部の結露は凍害が起こる地域ではないので、問題はなさそうだが経験がないので推測となります。

    上の論文に外気と床下空間の温湿度の平均値グラフがあったので転載する。

    冬の床下空間と外気の湿度は床下の方が相対湿度は20%程低い。床下空間の方が冬は気温が高いため床下の相対湿度は低くなる。絶対湿度のグラフは荒すぎてわからない。。
  2. の床下空気攪拌のケースは、カウンターアローファンを設置し空気を攪拌しても、外気の絶対湿度が床下空間の絶対湿度よりも低くないと意味がない。これを確かめるためのデータはあるので下記で検証してみる。

床下の空気を攪拌することに意味はあるか?(外気の絶対湿度と床下空間の絶対湿度は差があるか?)

玄関の外の絶対湿度と床下空間の絶対湿度をくらべてみた。夕方から朝方まで床下空間の方が絶対湿度が高くなるようだ。

グラフをみると夕方17時くらいから朝方8時くらいまで床下空間の方が絶対湿度が高くなるが最大でも2g/m^3の差でしかない。

カウンターアローファンを夕方から朝まで運転して床下空気を攪拌(かくはん)し床下の絶対湿度をマイナス1g/m^3しても、結露は防げそうにない。

 

一階の居室の排気を床下に送り込んだ場合はどうか?

猛暑では1Fの居室と床下の絶対湿度の差は8g/㎥以上もある。



一階の3つの居室の絶対湿度の平均は14.3g/㎥で、床下空間の絶対湿度22.9g/㎥との差は8.5g/㎥もあるから、居室の排気を床下へ送り込むプランは、床下空間の結露防止にはかなりの効果が期待できるだろう。

しかし、できればスパイラル管をウォークインクロゼットに通したくない。。収納の範囲が減ってしまうので。。

 

さてどうしようか、つづく。