松尾設計室の指導を受けた工務店で注文住宅を建てる

注文住宅で悔いを残さないための住宅建築勉強ブログ

高気密、高断熱住宅でも寒い家は存在します。

高断熱、高気密でC値が0.2なのにおもったより寒い。。こんなことが実際に起こるのでしょうか?

  1. 防湿気密シートがメインの気密ライン
  2. 充填断熱材と気密シートの間に気流がある。

上記2点がそろえば高気密の寒い家ができます。

 

この記事は、私が実際に注文住宅の建築時に経験した事例に基づいています。
高気密の寒い家はホールダウン金物の処理によって起こります。

 

契約した工務店に尋ねました。
施主「ホールダウン金物をウレタンで包むか?」
工務店「やらない」

 

工務店はホールダウン金物をウレタンで包む意味が理解できてないようです。
以下に「なぜホールダウン金物をウレタンで包む必要があるのか」を解説します。

  1. ホールダウン金物は基礎コンクリート、土台を貫通しています。
  2. ホールダウン金物の通る穴は隙間があり、外気が流れています。
  3. ホールダウン金物と隙間(外気)は充填断熱の中へ入ります。
  4. ホールダウン金物があるところの充填断熱の間は外気が通っているので断熱材の性能が発揮できません。
  5. 防湿気密シートはきれいに張れているのでC値0.2。

こんなジョークのようなことが頻繁におこるのが住宅建築です。

 

高気密でも寒い秘密、充填断熱のなかに外気が入っている。

上図の通りホールダウン金物が未処理だと外気が充填断熱材の間に入ってしまう。。

 

 

解決するには下図のように処理する。

ホールダウン金物をウレタンで包むことで、

  1. 充填断熱材へ外気の流入を防ぎ、
  2. 冷たいホールダウン金物を室内からの暖かい空気に触れさせないように(結露防止)する。

上記2点を解決できます。

この処理をしなければホールダウン金物の表面で結露が起こり、断熱材は外気の流入で性能を発揮できない。

ホールダウン金物に必要な処理は、ホールダウン金物のの穴の周囲から外気が入らないように、かつ金物が結露しないようにウレタンで包むこと。

このように高断熱、高気密の家をつくるには様々な知識が必要です。

上記の構造がわかっていない人が大量にいますので、施主が知識をつけて工務店を指導する必要があります。あーめんどくせー。